私のブログを、いつも読んでいただいている方たちへのお知らせです。 以前から私の書籍の告知で使用してきたドメイン「www.hisami.com」に、このExciteで書いてきたブログを、すべて移行しました。 このExciteのブログの仕組みですと、メンバーにならないと投稿ができないというコメントをいただいており、もっと簡単にコメントができる仕組みに、使用することを決めました。 大変お手数ですが、ブックマークやRSSでこのURLを記録している方は、ブログのURLを、「www.hisami.com」に、変更していただくようお願いします。 よろしくお願いします。 大柴ひさみ ▲
by hisamioh!
| 2006-10-06 00:35
以前から、Tatoo(刺青)が目につくことは、かなり認識していましたが、驚いたのは、そのパーセンテージです。 The Journal of the American Academy of Dermatologyによると、なんと米国の18-50歳の成人のうち、24%が、何らかの刺青をしており、2003年の15%から急増していることが報告されました。これって、4人に1人は刺青をしていることなり、どうやらアメリカは刺青現象が急速に進行しているようです。さらに、これを18-29歳の若年層に狭めると、数字は36%にも跳ね上がります。 宗教的な理由から禁止されていた刺青が、ここまでメインストリームに現れてきたことは、現代のトレンドのひとつの方向性を示唆しているようです。かつては刺青をすることは、「強さ、ワイルド、自由、そしてユニークである」といった自己表現でしたが、今は、私の周囲の友人たち(30代から50代の平均的な米国女性たち)から、「ひさみはどうしてTatoo(刺青)をしないの?」と、聞かれるぐらいに、完全にカジュアル化しています。 私が通うジャザサイスでも、ローライズのボトムだと見えるように、背中のウエストの下のあたり、花や蝶あるいは自分の星座などのモチーフを入れている人たちを見かけます。アメリカ人のユニークでありたいという欲求は、強烈ですが、こうした刺青の急速な一般化を見ていると、刺青は、単なるアクセサリー、ファッションとなってしまった、そんな気がします。 刺青の起源は、日本では縄文時代まで遡りますが、時代や場所によって、見方がずいぶん異なります。ニュージーランドのマオリ族などに見られるように、もともと民族、部族の象徴するシンボルとして、用いられていましたが、日本では江戸時代に、犯罪者に縄状の「入れ墨」をしたことから、犯罪を象徴するものとして見られがちです。 ただし、とび職なども彫り物(入れ墨と区別して読んでいます)を入れており、小泉首相の祖父で、「刺青大臣」と呼ばれた護憲運動の政治家小泉又次郎は、実家の小泉組(とび職)を継ぐために、全身に昇り竜の刺青をいれており*、必ずしもヤクザだけが、刺青を入れているわけではありません。個人的には、子供の頃、父親に連れられて銭湯の男湯で、いろんな彫り物(=刺青)を見た記憶がある私は、「倶利伽羅紋々(くりからもんもん)って、きれいだな」と思っていました。 *小泉又次郎は、逓信大臣となって、天皇陛下に拝謁の機会があり、刺青を見せてほしいと言われて、「見せるようなものではありません」と陛下に断ったということです。 まあ、米国のTatooは、日本の刺青とは、異なるポジショニングで、倶利伽羅紋々とは比べ物ならないほど、「簡単、早い、痛くない」、WallMart化されたファッションです。それを日本と比較するのは、お門違いなのかもしれません。 しかし、恋人や配偶者の名前を入れる人てもいるけど(アンジェリーナ・ジョリーは、今の夫ブラッド・ピットの前の夫の名前を腕に入れていました)、後で別れる可能性があることを考えると、そこまで簡単にコミットメントはできないじゃないのと、思わず言いたくなります。 ▲
by hisamioh!
| 2006-08-31 05:08
GoogleのCEOのEric Schmidtが、AppleのBoard of Directorに就任するというニュースを聞いて、アンチMS包囲網企業の仲の良さを改めて認識しました。 AppleのCEOのSteve Jobs は、エリックのことを以下のように話しています。 「Like Apple, Google is very focused on innovation and we think Eric's insights and experience will be very valuable in helping to guide Apple in the years ahead」 エリックもスティーブとアップルのことを、以下のように大いに褒め称えて、就任を喜んでいます。 「Apple is one of the companies in the world that I most admire」、「I'm really looking forward to working with Steve and Apple’s board to help with all of the amazing things Apple is doing」 アップルのボードメンバーには、元副大統領のAl Goreも、アドバイザーでいることを考えると、彼らを結びつけるキーワード「Innovation」は、彼らのレゾンデートル(raison d'etre:存在価値)みたいです。 アップルは、今米国で大きな問題となっているストックオプションスのバックデイト企業121社の一つとして、SECの調査が入っている最中です。特に企業規模からいうと、アップルは、UnitedHealth Groupと、Home Depotに続いて、市場価値が3番目に大きい会社で、知名度から考えると、何らかの違法行為が発覚した場合のインパクトは、かなり大きいものとなります。スティーブが創設したPixarも、この問題でひっかかっており、すでに、Brocadeでは、元CEOの逮捕にも発展しており、いろんな側面から、予断は許せません。 エリックがアップルの役員の給与や賞与策定委員会のディレクターになるかどうかは、わかりませんが、仲良し組みがボードメンバーになるのは、前述のストックオプションも含めて、第3者として冷静な判断ができるのか?とも思います。現在の米国のビジネス社会では、CEOの給与や賞与が異常なほど高額であるということは、私もこれまでも何度も書いてきましたが、この判断のキーを握るは、ボードメンバーですし、その意味でもボードの選出は重要な意味を持ちます。また、グーグルの広告収入によってiTuneのサービスがサポートされていることを考えると、単なる仲良し以上にビジネスパートナーとしての緊密感も、気になります。 また、私はいつも思いますが、こうした著名なボードメンバーは、自社の超多忙な仕事もあり、そういう人たちが他社のボードとして十分働ける時間があるのか?という素朴な疑問が生まれます。私のところには、今のところ、誰もボードメンバーになって欲しいという依頼が来ないので、自分自身はそんな心配をする必要がないのですが(笑)、他人事とはいえ、ご近所の隣組の仲良しぶりは気になります。 ▲
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| 2006-08-31 03:28
昔から、「食い逃げ客」というのは、飲食業界に存在していますが、私の属するコンサルティング業界にも、この手のお客さんが現れます。 飲食業界における食い逃げは「無銭飲食」で、基本的に食べた分だけのお金がなくて、払えない人を指しますが、コンサルティング業界の「食い逃げ客」は、「お金はあるけれども、コンサルテーションの価値を理解せず、目に見えないナレッジに、金銭を払う意志のない潜在クライアント」を意味します。 時間チャージの鬼ともいえる「弁護士」は、潜在顧客に対して、最初のプロフェッショナルな相談を、イニシャルコンサルテーションとして、フリーで行います。この場合は、時間を限っており、顧客の抱える問題の核心に触れる回答は、もちろん提供しませんが、少なくとも自分がプロとして深度のあるナレッジを持つことを相手に伝えるべく、ある程度のアドバイスは与えます。 友人の弁護士によると、潜在顧客の中でも、このフリーのイニシャルコンサルテーションを大いに利用して、いくつもの弁護士事務所を、たずねまわって、いろんな角度から弁護士のフリー・アドバスを収集して、結果、どの弁護士とも有償の契約を結ばない人や企業もいると聞いています。確かに大手の弁護士事務所の時間フィーは高く、私も弁護士と話すときには、なるべく簡潔に要点だけを伝えようとして、いつのまにか早口になっていまい、砂時計の砂が落ちていく時間感覚の恐怖を味わいます。JaMの担当の弁護士は、誠実で話し好きで丁寧な好人物ですが、私たちのこの時間チャージへの恐れを知っているので、この話はチャージしないから大丈夫と先に断って、時候の挨拶やら近況アップデイトしてくれます(笑)。 コンサルティングワークも基本的には、弁護士と同様に時間チャージで成り立っています。JaMの場合は、クライアントが日本企業の場合が多く、この時間チャージシステムがなじみにくいのが現状です。特に日本の文化が「時間をかけて、じっくりと」という価値観を持っており、米国のビジネスパーソンがビジネスシーンで最も嫌う「Waste my time(自分の時間を無駄に使った)」という正反対の価値観とのハザマで、JaM自身が使う時間は、半端な時間ではありません。そして、残念なことに、その莫大な時間をチャージできないことが多く、思わず「弁護士だったら」と口走ることもしばしばあります。 ただ、これもうちのニッチなビジネスのポジショニングゆえなので、ある程度あきらめていますが、最近はイニシャルコンサルテーションをとっくに超過して、ほとんど無料でJaMのナレッジや情報を収集して、最後は突然連絡もないまま「食い逃げ状態」で、いなくなる企業も出てきています。メールやファイルなどの書面にしなくても、対面や電話で話したナレッジや情報は、日頃から多大な時間をかけて収集分析している、JaMの商品です。そうした目に見えない「intangible asset」で、ビジネスをしているのが、うちの生業です。その無形の商品を無償で得て、突然音信不通になる、こうした「食い逃げ客」に何度も会うと、Energizerとして有名な私も、Energy Vampireにあったように、エネルギーを吸い取られてしまいます。 日本出張の際にも、情報交換しましょうと言われて、企業とミーティングする機会が多くあります。ただし、ほとんどの場合は、私の「インスタント米国最新マーケティング情報セミナー状態」で、あまり相互の情報交換は行われません。もちろん将来のビジネス獲得のための投資として、割り切ってやっていますが、これも何度も続くと、だんだんヘタってきます。 情報やナレッジの重要性は、昨年亡くなった偉大なる社会学者のドラッカー教授が強く指摘しています。製造業的なメンタリティーから脱して、「intangible asset」、すなわち、人間そのものを、「Asset(資産)」として捉えて、ビジネスをする、このAttitude(姿勢や態度)が大切だと思います。 CGM Big Bangの時代です。「食い逃げ」ばかりしていると、あっという間にその企業のBad Mouth(悪口のWOM)が広がります。 「食べた分だけ、料金はきちんと払いましょう」 ▲
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| 2006-08-24 08:15
今日の私の気分は、「言行一致」しよう。 日曜日のSF Chronicleに、ゴア元副大統領の「言行不一致」に関する記事が出ていました。 うちの夫が盛んに「Aha! Aha!」とつぶやいているのを小耳に挟んで、すぐに記事を読みましたが、USA Todayのポイントは「ゴアさん、あんた、言っていることとやっていることが違うんじゃない!」という批判です。地球温暖化の警告を発する映画「An Inconvenient Truth」で、エコ・エヴァンジェリストとして、環境破壊を阻止しようと呼びかける本人が、ナッシュビルの20部屋もある1万sqtの豪邸ではエコフレンドリーとは程遠いエネルギーの無駄遣いをして、環境保護区に近いエリアの採掘するオイル会社の株式を持ち、公害の原因を作りかねない鉱山会社からロイヤリティをもらったりと、ずいぶん「埃」が出てきています(この記事への反論はゴアのサイトですでに掲載されています)。 人間は聖人君子には程遠いものですので、誰でも「叩けば、多少の埃が出る」のは当たり前です。でも、世界中の注目を集める中で、エコ・エヴァンジェリストとして、パブリック・デビューを果たす以上、自らの「埃」は、十分はたいて、きれいになって、出てくるべきです。 このCGM Big Bangの時代です。人は「面白いストーリー」を見つけると、すぐにバイラル化して、瞬時に広げていくツールを持っています。そうです、今、私は、まさに、それを実行しています。映画の「An Inconvenient Truth」は、ブログ・マーケティングによるWOM (Word of Mouth)で、大いに成功したケーススタディとして、いろんな方面から注目を集めていますが、ゴアにとって、彼の実際の私生活は、どうやら映画とは違った意味で、「An Inconvenient Truth」なようです。 そう言っているだけでなく、やんなきゃだめです。 「Just Do It!」です。 ▲
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| 2006-08-24 07:25
日頃からまともにブログも書いていないくせに、またしても連載コラムをはじめるという暴挙に出ます。 日経ビジネスのオンラインサイトで、月2回のコラム連載が始まります。ここでは、WOMM (World of Mouth Marketing)を中心とした米国のオータナティブなマーケティング事情を書く予定です。第一回は8/22ごろの掲載予定です、タイトルもまだ決定していませんが、詳細が決まり次第ブログします。 宣伝会議の毎月15日号に「米国最新マーケティング事情」も連載しており、JaMのサイトのビジネスコラムとニュースレターをあわせると合計5本の連載がノルマとなり、その間このブログの更新もあります。以前、ビジネス誌の編集者の方が、「書くことを仕事としているので、仕事以外でものを書くのはしんどいんで、ブログは書きません」ということを、話していましたが、それの逆を行くように、ブログまでしています。 ただ、私の本業はマーケティングのFacilitator(ファシリティター:促進者)ですので、純粋なライターの方とは違うので、いいのかもしれませんが… 普段あまり日経のオンラインサイトを読んでいなかった私ですが、久しぶりにじっくりいろんなページをクリックしながら読んでいって、立花隆さんの「メディアソシオ - ポリティックス」に、ぶつかりました。靖国問題、小泉政権、天皇制、ライブドア問題など、さまざまなIssue(立花さんはイッシューとカタカナで表記しています)の本当の問題点や意味を、明晰な文章で、ばっさりと書き下ろしており、久しぶり中身のある文章を読んで、大いに満足しています。長年積み上げてきた深いナレッジや歴史観を踏まえながらも、素人でもわかるように説明しており、改めて立花さんの視点に、関心しました。 オンライン上で情報収拾することが多いと、どうしても普段自分が関心あることやビジネスで関係のあることにしか目がいかなくなる傾向があり、情報摂取の形態にバランスが欠けてきます。特に日本の政治問題は、米国での日常生活とのかかわりが薄いため、かなり遠い距離を感じており、 興味が薄いのが現状です。 ただ、改めて立花さんの視点で、小泉首相の靖国参拝問題や、昭和天皇の靖国参拝への不快感などを読み込んでいくと、なるほど、なるほどと、目から鱗が、ポロポロ落ちていきました。彼の得意とする「田中金脈問題」への視点もふんだんにちりばめられて、久しぶりに私の日本人血中濃度が高まり、時を忘れて読み続けてしまいました。 CGMのBig Bangで、素人ジャーナリストが跋扈する時代ですが、優れたジャーナリストの視点は、やはり「凄い」です。 ▲
by hisamioh!
| 2006-08-22 05:15
昨日は、Tyco Internationalの元CEOで脱税と横領で8年半から最高25年の懲役を言い渡されて、現在服役中のDennis Kozlowski の妻、Karen Mayo Kozlowskiによる、離婚の申し立てが発表されました。 コーポレイトガバナンスが死語になったとと思われるぐらいに、1990年代後半から2000年初頭にかけて、多くのWhite Collar Crime(ホワイトカラークライム)が起きましたが、その中でも会社のお金でとてつもない贅沢な暮らしをしていたのが、このコズロウスキーです。彼は、妻のカレンの40歳の誕生日に、地中海のサルディナ島で、200万ドル(2億3,200万円)の古代ギリシアのトーガをまとった大パーティをしたので有名です。このパーティの模様は、今でもオンラインヴィデオで見られます。 コズロウスキーは、元CFOのMark Swartzとともに、合計6億ドル(696億円)を横領しており、彼個人は1億67,00万ドル(193億7,200万円)の負債返済を抱えています。彼は1,700万ドル(19億7,200万円)で購入したNYマンハッタンの高級コンドミニアムを、負債返済のためにすでに売却しています。彼の異常なお金の使い方は、そのコンドミアムに使った以下の数字を見るとわかります。 コンドミニアム購入金額: 1,700万ドル(19億7,200万円) ・300万ドル(3億4,800万円)のアップグレード費用 ・1,100万ドル(1億2760万円)の家具およびインテリアデコレーション インテリアデコレーションの中で特筆すべきもの ・6,000ドル(69万6,000円)のメイドのバスルームのシャワーカーテン ・1万5,000ドル(174万円)の傘たて ・1万7,000ドル(197万2,000円)の旅行用のトイレットボックス ・5,960ドル(6,913円)のベッドシーツ(2セット) ・6,300ドル(7,308円)の裁縫バスケット この中でも、特に有名なのが、6,000ドルのシャワーカーテンです。我が家のシャワーカーテンは、20ドルにも満たない安ものですが、シンプルで機能的で、4年ぐらい使っていますが、何ともありません。我が家のカーテンの300倍の価値のあるシャワーカーテンとは、どんなものか、興味はありますが、絶対に買いたくありません。 このコズロウスキーは、Boca Ratonというフロリダのリゾート地にも会社から利子なしのローンで、3,000万ドル(34億8,000万円)の高級邸宅を所有しており、そこに住む妻のカレンは、自身の資産を守るために、離婚申請に踏み切ったようです。彼女は、離婚によってコズロウスキーの資産の半分と生活費の援助を獲得して、彼女の資産が負債返済金に回らないようにするために、申請しています。 彼女は、1990年代に高級レストランでウエイトレスをしていた時代に、コズロウスキーと知り合い、お互いに離婚した2001年の5月に結婚しています。コズロウスキーは、その後フロリダに、彼女ためにレストランを購入して、経営させています。彼との結婚によって、プライベートジェット機で、世界を駆け巡るJett-Setterとなったカレンですが、皮肉なことに、彼と離婚することによって、その獲得した地位を守らなけれならない羽目に陥ったようです。 一般常識から考えたら、誰でも、自分の誕生日に、亭主が200万ドル(2億3,200万円)を使って、パーティを開くと言ったら、「あんた、アタマがおかしいんじゃないの?」、と言うはずです。しかも、コズロウスキーは、パーティに多くの会社のエグゼクティブが参加するから、これは会社が費用を出すと言ったというのですから、開いた口はふさがりません。 20ドルのシャワーカーテンしか知らない私ですが、その満足度は、多分6,000ドルにひけをとらないと思います。この2人のストーリーを聞くと、お金の意味は、本当に人によって、全然違う価値をもつんだなと、実感します。 今、シリコンバレーは、ストックオプションのバックデイトのスキャンダルや、バブル的なWeb2.0のばか騒ぎなどで、人の強欲さが目につきます。普通の庶民感覚を失うぐらいに、ばかげたお金をそういった人に払うのは、やめて欲しい、と思わず、怒鳴りたくなります。 ▲
by hisamioh!
| 2006-08-18 08:53
昨年の6月の太平洋半分横断セーリングの後、独立記念日に、私は「視力独立宣言」をして、LasikPlus手術を受けました。それ以来コンタクトフリーの世界で過ごしており、36年間眼鏡とコンタクトレンズで過ごしていた不自由さを、すっかり忘れてしまうくらい、快適に生活しています。 この話は、手術前と手術後の2回のブログで書いており、、私の手術後の目の保護のためのゴーグルをかけた写真は、シリコンバレーの友人たちに「そこまで見せるか!」とあきれられたくらい有名です(自分で見ても、いまだに笑えます)。 それから、早一年が経ちましたが、私のLasikPlus手術の影響は、大きかったらしく、実際に2人の知人が、すでにDr.Simonの手術を受けて、眼鏡・コンタクトレンズフリーになっています。彼らも以前からLasikのことは考えていたけれども、手術を受けるトリガーがないままでいた中、私の体験を知り、すぐに私に連絡して、その日のうちにドクターのアポイントメントを取っています。費用は私の場合で約3,000ドルかかりましたので、私の体験談が6,000ドルのセールスをDr. Simonにもたらしたことになります。 これがインフルエンサーによるWOM (Word of Mouth:クチコミ)の凄さです。日本の友人・知人、上記2人以外の米国在住の友人知人からも、いろいろな問い合わせがあり、自分の体験に基づくブログがWOMを創出して、大きな影響を与えたことを改めて、実感しています。 現在は「情報のBig Bang状態」で、一般消費者はどれを信じていいのか、わからないのが実情です。そうした状況下で、最も信頼できるのは、自分が個人的に知っている人で、常にいろんな情報やナレッジを持っていて、それを属するコミュニティでシェアしようとする人、それが「Peer Influencers(ピアインフルエンサー)」です。米国では10人に1人いると言われており、「情報のGate Keepr(門番)/情報のろ過装置」の役目をしています。人は自分の信頼する人の言葉によって、すぐに意思決定して行動に移します。これが「インフルエンサーによる深度のある影響力」で、広告や単なるバズが認知レベルのリーチでとどまり、意思決定や購買行動まで影響を及ぼさないことと大きく異なる点です。 これをWOMM (Word of Mouth Marketing)として活用した場合のポイントは、以下です。 1)ターゲットユーザの中で、インフルエンサーを発掘して、リクルートする。 2)インフルエンサーに、製品を体験させて、彼らがその製品と感情的な結びつき(=Bonding)ができるような仕組みをつくる。 3)インフルエンサーに、その製品とのBondingの話を、他に広める「ツール(私の場合はブログ)」を与える。 4)さらに、インフルエンサーがWOMすることの動機付けのために、友人に紹介・説得した際に、何らかの報酬や満足感(これは金銭ではなくむしろ製品、あるいはドネーションなどの社会還元型のもの)を与える LasikPlusは、ビジネスとして、私に上記のプロセスを踏んだWOMMで、アプローチしていないので、私のストーリーはOrganicなWOMを創出しただけで、Umplifiedされるためのマーケッターの手は何も入っていません。視力矯正手術のように、高額で潜在ユーザが「手術への恐れ」という大きなバリヤを持つ製品やサービスは、このWOMMの手法をうまく活用することが、最も効率的で顧客獲得率の高いものだと思います。 自分がインフルエンサーの資格があるかどうかは、またその定義によって、論議のあるところですが、体験主義の私のストーリーは、私が属するコミュニティの間で「Social Currency(社会的な通貨)」として、多く流通しており、どうやら信頼されているようです。 ▲
by hisamioh!
| 2006-08-08 23:47
しかし、毎日ソーシャルネットワーク関連のニュースが多く、世界中の人が、ネット上で、個人的な話題を含めて、いろんな話をしており、そのおしゃべりとお互いの情報交換は、Big Bang化しているようです。 そんな中で、HitWiseの調査分析によると、7/8の週末で、とうとうMySpace.comは、米国の全インターネットの訪問数の4.46%を占めて、米国のNo1ドメインとしてランキングされました。Hiwizeによると、MySpace.comは、6月のSNS(Social Netwrking Site)の訪問数の79.9%を占めていて、単なるSNSを超えて、「現象化」しています。 今まで、最も訪問数の多いドメインだった「Yahoo! Mail」を抜いて、首位に躍り出たMySpace.comは、2004年ではインターネットの訪問数のわずか0.1%に過ぎず、過去2年間で訪問数は4300%も伸びて、対前年月比132%増となっています。Hitwizeのチャートによると、Google.comの訪問数は6月、7月と3.8%から4%の間でほぼ横ばいという中で、MySpace.comは、6/3週にGoogle.comを抜きさって以来、4.4%台をキープしています。 このMySpace.comの現象化は、親の立場からすると、論議の呼ぶところで、子供たちの無防備な個人情報の掲載による犯罪化への恐れは以前から多く指摘されていますが、ユーザである当事者の子供たちは一向にお構いなく、友だちを招待し続けているようです。 こうしたCGMの洪水を見ていると、原始の時代に「火」を発見した人類を思い起こします。人間という動物は、今も昔も変わらず、「ツール(道具)」を持つと、大喜びでどんどん使うDNAがあるようです。21世紀の「Naked Ape(=Dr. Desmond Morrisによると、人間は裸のサルである) 」は、テクノロジーによって、SNSのような「ツール」を獲得してしまい、一種の中毒化状態で、ガンガン使っています。このBig Bamgは、簡単に終わらないようです。 以下の絵は、1950年代にDr. Morrisによって励まされて、生涯400枚の絵を描き続けたチンパンジーのCongoの作品です。Congoの作品の総販売額は £14,000(約206万7000円)となり、プロの絵描きとして成功しています。人間も猿も「ツール」を持つとどんどん使うようです。 「すばらしい!」 ![]() ▲
by hisamioh!
| 2006-08-08 05:49
Salt Lake City (SLC) での義理の娘の結婚式を終えて、ユタ、ネヴァダ、カリフォルニアの3つのステイト間、750マイル(1,207km)を、クルマで12時間、ぶっ飛ばして、日曜日の夕方、Alamedaの自宅に戻りました。 ![]() 結婚式の前日は、花婿の両親の所有するRanch(牧場)でパーティがあり、100人ぐらいの招待客は、全員ウエスタン姿で集まり、クレイ射撃、カヌーイング(牧場にはクリークが流れていて、カヌー漕ぎができます)、スクウエアダンス(プロのDJがいるので誰でもウエスタンのダンスが踊れます)を楽しみ、私も初めてショットガンでクレイを撃ち、ガンの重さとその衝撃に驚きました。 翌日はSLCのスキーリゾートAltaで結婚式。花婿と付き添いの男性たちは全員スコットランドのキルトを着用し、バグパイプが流れる中、美しい峡谷での式でした。私は、最初に花嫁の継母として、キルト姿の男性に腕を組まれて登場し、最後に、夫が花嫁の母(夫の前妻)と、花嫁を両側から支えるようにして登場して、花婿に花嫁を手渡しました。日頃は陽気な義理の娘も、さすがに感激の様子で涙ぐんでおり、花嫁の伯父(彼は当日モンタナを午前3時に出て、SLCに午後4時に到着するというハードスケジュール)による結婚の祈りと誓いも滞りなく終わり、その後は夜10時過ぎまで、延々とパーティが続きました。ライブバンドのダンスで盛り上がり、花婿の友人たちはキルト姿のままプールに投げ込まれ、最後は参加者全員が持つ花火の中を、花婿と花嫁が駆け抜けるなど、アメリカぽい結婚式となりました。 ![]() 戻った翌朝は、行く前からかかりっきりだったWOMMAのレポートの最終編集に明け暮れて、オーストリアに滞在中の関係者と電話内容を確認しつつ、何とか夜までに完成し、これも無事に日本に送りました。また、不在中のJaMのビジネスに関しては、日本滞在中のビジネスパートナーと、IMとEメールでチャットしながらディスカッションして、これも懸案がうまく動いているようで、一安心しました(しかしIMは本当に便利。彼女は日本の野尻湖畔のキャビンでWiFi環境でラップトップを使用していますが、Yahoo!のIMでは、スピードも含めて、全然問題なく使えました。まるで、いつもと同じように、San FranciscoでIMをしている感じで違和感も何もなく、テクノロジーの便利を実感しています)。 たったの5日間でしたが、コンピュータから離れて、ロードトリップに出かけたのは正解でした。今回はまるまる2日間、クルマの中で過ごしましたが、いつものことながら、カリフォルニアとネヴァダの州境のシエラネヴァダ山脈を越えてフリーウエイ(I-80)を、最高速度75マイル(120.7km)にセットして、クルーズコントロールでひたすらSLCに向かって走るのは、太平洋をセーリングしているのに近い感覚で最高です。 我が家のクルマがかなり老体になってきており、今回はスバルレガシーのOutbackの新車をレンタルしてドライブしました。非常に安定しているクルマで、リアルタイムの燃費、走行中の平均燃費、次回の給油までの距離、屋外の気温など、我が家の11年前のレガシーのンワゴンにない機能が満載で、数字を読みながら大いに楽しみしました。1ガロンが3ドルを超える状況下の米国で、今、最も気になる燃費も平均25mpgと、効率よく走ってくれるため、思ったよりガソリン代がかからず、大満足です。 今朝の新聞で、トヨタが初めて月間の販売台数でフォードを1万7,000台抜いたと報告されて、話題になっていますが、燃費がよく信頼できる日本の自動車メーカーの勢いはとどまるところを知らないという感じです。以下は各社の7月単月の販売数字です。 トヨタ: 11.7%増(乗用車部門19.8%増、トラック部門1.3%増) ホンダ: 6%増(乗用車部門5.4%増、トラック部門6.8増) 日産:19.5%減(乗用車部門14.5%減、トラック部門24.9%減) GM; 22.2%減(乗用車部門2.7%減、トラック部門31.2減) フォード:35.2%減(乗用車部門6.7%減、トラック部門44.8%減) ダイムラークライスラー:37.4%減(乗用車部門23.5%減、トラック部門40%減) 米国では、「クルマ」は日常生活のすべてに深く関係する「足」です。これがないと誰も何もできず、ライフラインに近い感覚です。特にA地点からB地点へ移動する時に、日本のように公共の交通機関が発達しておらず、とてつもない距離をガンガン走らなければならず、クルマとガソリン代は大きく消費生活を左右します。トヨタとホンダの好調さの裏づけは、長期的な戦略に基づいた燃費の良いコンパクト車の品質向上やハイブリッド車の充実など、社員の年金や組合問題で効率化の図れない米国の自動車メーカーを、どんどん置き去りにしているようです。 往復1,500マイル(2,414km) のロードトリップは、久しぶりに、消費者として、米国でのクルマの意味を考える価値のある旅でした。個人的な結論は、レガシーは相変わらず良いクルマで、長時間乗っていても快適で、燃費も良く、ハンドリングもしっかりしていて、ワゴン部分のスペースもたっぷりあって荷物がたくさん収納でき、機能的だということです。また、次回も10年ぐらい同じクルマに乗ることを考えると、我が家の購入候補のクルマのリストには、Outbackを入れておきます。ハイブリッド車も視野に入っており、将来の米国生活を考えると、なるべく石油に依存しないで生きねばとも、思います。 ▲
by hisamioh!
| 2006-08-03 01:22
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